秋の憂鬱


佐渡市長の高野宏一郎です。

 さしもの暑さから1ヶ月、最近は秋の深まりを感じます。酷暑のために農産物の作柄が思わしくないニュースが多い中で、我が家の庭のアケビは豊作でした。また日本イチジクも鈴なりでしたが、夏の暑さに干からびたような実がこのところの雨で熟れ始めました。しかし待っていたのは人間だけでなく鳥たちの方がすばやく、半分も口に入りません。

 東京への出張で朱鷺メッセの脇を通りましたが、16〜17日に開催されるアジア太平洋経済協力会議APEC)の食料安全保障担当相会合のため厳戒態勢でした。新潟市の会合は食料安全保障をテーマに地球上で食料不足が懸念される中、国際協力の推進や農業の持続可能な発展が話し合われます。

 しかし今年の米は猛暑により特に新潟で過去最低といわれる作柄予想の中でも全国的には米が余って、知事は「この厳しい状況が続くと就農全体に影響がでないか懸念してる」とコメントしています。国の個別補償制度の足元を見透かした市場の値下げ圧力に押されて対応するすべのない国に日本の農業は崖っぷちに追い込まれているといえます。