洋県訪問

佐渡市長の高野宏一郎です。

 中国洋県から帰ってきました。洋県とは佐渡市が新穂時代に引き続き姉妹都市盟約を締結し、交互に交流を続けてきたものですが昨年は洋県の隣の四川での大地震で延期になったものです。

 9日に西安から漢中に飛びました。前日に新潟を出発して上海で乗り継いで、西安空港近くのホテルに泊まりました。漢中は西安から秦嶺山脈を飛び越えて降り立てば、かの三国志の蜀の国、孔明の本拠地です。2500年前のドラマの中心地です。

 洋県は漢中から高速道路(2年ぶりで来て見ると高速が走っていた)で40分で洋県です。洋県では懐かしい保護センターの丁所長が出迎えてくれました。2年ぶりにみる洋県は心配していた地震の影響もほとんど見られず、一層活気のあふれる町になっていました。1000羽を越す野性のトキにもいたるところで出会いましたし、保護センターには佐度市が新しく里親登録をしたトキ(オスは金山、メスは銀娘)のプレートも付けられていて、その飼育費の贈呈式も行いました。

 たまたま同じホテルで、新潟大学の関島先生、佐度のトキ野性順化センターの越智さん等に出会いました。彼等は環境省の委託で洋県の生物調査に来ていてその様子をお聞きできました。洋県の川にはどじょうがびっくりするほど生息しているそうで、おそらく牛が多い所為ではないかとのことでした。特に今回は農村に入って、彼等の住まいで直接環境を大切にする農業の取り組みを聞けたことは今までに無い成果でした。

 最後に上海で宿泊しましたが、戦後からの面影を残す旧市街地と、来年上海で開催のエクスポに向けてダイナミックな市街地改造工事がどのように折り合いが付けられるのか懸念されます。上海浦東空港から世界初の磁気浮上列車に乗りましたが、うたい文句の時速430キロはエネルギー節約のために300キロしか出さないのにもがっかりしました。

 到着は羽田でしたが、なんと言っても日本の空気は澄んでいておいしく、清潔で美しい日本のよさを実感した6日間でした。