大田市へ世界遺産交流へ

佐渡市長の高野宏一郎です。

 東京の観光客営業から帰ってきてすぐ5日(日)島根県の石見へ

向かいました。佐渡古道を歩く会の会員20名が以前から企画して

いた大田市との交流会に参加することになったのです。

 3年前にも第1回金銀銅サミットが大田市で開催され、そのとき

初めて石見、大森町を訪問し、佐渡と異なり、既に暫定登録が決ま

っていた施設をみてしみじみ佐渡の遅れを痛感したことでした。

 世界遺産に向けて佐渡が動き出したのは合併した翌年(平成18

年度)からで県も19年度から強力にバックアップを決めていただ

き前進を始めました。国の世界遺産政策も大きく変わり、公募とな

ったその年、準備もままならないままに年末に慌てて手を上げたこ

とを思い出しました。

 その間に石見は着々と準備を進め、19年には本登録を獲得しま

した。石見の成功を横目に、佐渡金銀山は一度提案論文の不備を指

摘された後2度目にトライ。そしてついに昨年、トキの野性放鳥の

翌日、国内暫定登録決定を見たものです。

 しかし私たちも思いもかけない「石見との統合、拡大」という条

件がついたことに島根県が反発して、佐渡のイコモスへの登録申請

は延期となりました。統合拡大の例は海外にはありますが、わが国

では最初で、戸惑いも理解できるところです。その調整は国にお願

いするところですが、以前から「金銀銅サミット」などで交流のあ

大田市にも理解を得るために、民間中心の交流会に私も参加した

ものです。

 宿泊した温泉津では、3年前と打って変わってブームに沸いてい

ました。町並みの整備も進み、在りし日の町筋の修景も進んで、多

くの観光客が訪れている様子が伺われました。古道の会のメンバー

との懇親の翌日、大田市長にお会いして、改めて世界遺産の研究が

進み、佐渡が首尾よく世界遺産本登録がなるようお願いしてまいり

ました。