第8回トキ野性復帰専門家会合
佐渡市長の高野宏一郎です。
9日に新潟で第8回トキ野性復帰専門家会合が開催されました。
先に知事と連名で「トキにやさしい思いやりを・・・」と申し入れ
をしていたせいか、大変な数のメディアの集まりました。11日の
新潟日報一面に内容が大きく報道されていましたので省きますが私
たちが言いたかったのは下記の通りです。
トキは28年もの間佐渡島民から引き離されて国が管理してきた
。しかしそれも仕方がないとしても、島民の屈折した気持ちを理解
して欲しい。また野性復帰の道筋を島民にしっかり説明していない
では・・・というところです。
私たちの言い分は、もし今までケージで買ってきた家畜やにペッ
トに等しいトキを野性に返すには手順が必要だと考えています。山
野の餌の量も良く分からない中で、雪がすくなかった今年は運が良
かったものの、万が一の対応をしておくべきではと進言して、相手
にされなかったので、あらかじめ佐渡市が造成したビオトープにデ
コイを設置して安心できる場であることを認識、理解させて置く、
そして万が一、大雪や餌のない時には給餌も行うつもりでした。
しかしそれは国から禁止され、それでは全く自然のままにして置
くのかと思うと、いや万が一の時には救助、給餌するとのこと。
怪我をしたトキの1羽が多くの監視員の保護の手を振り切って、
森に消え、たちまちに狢?(最近犬を放し飼いにしないためかむじ
なの跋扈が目に余る)の犠牲になったことでも分かるように、弱っ
てからのトキへの対応は不可能ですし、野獣の餌食と自然の営みの
結果でもあるのです。我々は慣れるまでの間、最初の冬だけでも、
飼育環境から野性放鳥への穏やかな移行が必要だと主張しているの
です。
予定の時間を大幅に超え、山岸会長が締めくくられたように野生
家会合の決定も外部に理解してもらえるよう、説明と市民の理解を
得ることが必要だろうと、感じました。