人と鳥の共生
生き物と人・共生の里を考えるシンポジュームが23、24日の両日
豊岡市といえば、コウノトリの飛来地として知られ、トキの放鳥に
先立つこと2年前に野生放鳥を成功させた環境保護で有名な土地で、
やっと願いが叶って訪問できました。
るものですが、大型の希少鳥類保護をシンボルに掲げ、人と自然の共
生に取り組む4つの自治体(佐渡市・新潟県・トキ、出水市・鹿児島
県・万羽ヅル、豊岡市・兵庫県・コウノトリ、周南市・山口県・ナベ
ヅル)が年に1回一堂に会し、情報と経験の交流を図る中で生き物と
人との共生に向けた協働の途を探り、生物多様性保全の取り組みを加
速させることが目的です。
23日には参加の中央省庁の皆さんのご意見を伺うミーティングを
開催、翌24日には雪の降りしきるなか、現地の視察に出かけました
。長い保護の歴史の中で、市民が保護を続けてきたドラマは佐渡と変
わりませんが、一日の長があって、とても参考になりました。佐渡も
習ったブランド米の組み立てなどは今後も参考になるものが多くあり
ました。
午後からは4市長が登壇してのシンポでしたが、私が強調したの
は放鳥した前と後とでは市民のトキに対する意識が激変したこと。環
境と経済の振興は一体でないと続かないこと。本土に迷い出た1羽の
トキは各地で歓迎され佐渡のまたとない親善大使の役割を果たしてく
れていることでした。
今年は出水市開催で一巡するわけですが(今回の豊岡は昨年秋の予
定が都合で年を越して今回開催)、来年は、昨年ボンで開催された生
物多様性条約に続いて第10回締約国会議(COP10)が名古屋(
10月18−29日)で開催されます。2010年は重要な節目の年
で、国連が定める「国際生物多様性年」でもあるのでこのときを目指
して、放鳥成功や我々のこの会が果たした役割を大いにアピールし、
世界に発信することを決定して散会しました。