資源の国際価格急反落

佐渡市長の高野宏一郎です。

 新聞を見ると最近の国際価格は急反落しています。原油は勿論、鉄や食料も急に値段が下がり、値上げを我慢していて、たまらず値上げに踏み切ろうとしていた業界はここへ来て、あまりに早い価格下落に値上げをしようにもタイミングを失ったような感じです。

 その例が電気料ですが、年明けから大幅な値上げに踏み切ろうとしていたところ、原油の価格が下がったために消費者に対して説明が出来ないとして、国の指導もあり、値上げを抑制して会社がかぶった分は、それにより発生した赤字分を先送りして消費者に負担してもらい、激変緩和策をとるようです。

 身近な例で言えば佐渡汽船のバンカーサーチャージ(燃料油の上がった分だけ運賃に上乗せする料金で、既に両津ー新潟のフェリー運賃2060円に380円の燃料油高騰分が臨時に上乗せになっていて、合計2440円)、このままでは原油相場は下がっていても、佐渡汽船の仕入れの平均がまだ上がってい
れば、さらに今の運賃に上乗せとなることもありうるのです。

 原油価格も今年の7月には150ドルしていた相場が現在50ドルそこそこになりました。今まで離島のガソリンが高いということで国も真剣にその対策を考えていただきました。特に輸送の問題があるとして、新たな備蓄タンクの設置については60%を国が持つ制度も出来て、業者の方々にお知らせし、希
望を募っているところです。(今は両津に2箇所の備蓄タンクがある)

 島内のガソリンスタンドを覗いて見ますと154円-163円とかなり安くなりましたが、本土に比べるとやはり高止まりの様相です。高値で仕入れた原料や燃料を抱える川上のメーカーや企業の苦悩は分かるものの、何とか消費者に配慮した価格設定をお願いしたいものです。