世界農業遺産
土煙にもやがかかったような北京に到着したのは3日前でした
が、北京の郊外の奇妙なリゾート風な公園の一隅にある会議場で
連日会議は行われました。報告と発表とが交互になされ、英語と
中国語、そしてスペイン語が交錯し、日本語はまったく役に立た
ないことでくやしく、もどかしい思いをしました。
沢で開催されたCOP10(生物多様性締結国会議)のクロージング
イベントでこのGIAHS(世界重要農業遺産システム・・今は世界
農業遺産と読み替えている)に手を挙げていましたが、今回はそ
の国際フォーラムが北京で開催され、2地域がその場で自分の地
域の特色を発表することになったのです。
10日10時過ぎからの発表の場で私は、佐渡の農業は金山の影
響を受けていることそしてその歴史の中で小規模農業がどのよう
に生きてきたか、小規模であったことが、自家消費の水田には農
薬を撒く量が少なく、土地改良も遅れて、田畑の生物量が本土に
比べて多く、それが佐渡にトキが最後まで残った理由であろうこ
と、また現在も多くの伝統文化が残り、今後も生物多様性の島と
して努力したい、と締めくくりました。