トキ、関川村へ

佐渡市長の高野宏一郎です。

 トキのNo.3が関川村へ飛んでからしばらくたちました。新聞報道によりますと、ほぼ同じところで定着しているそうです。一昨日の雪にもまけず、餌をとっているそうですが、聞くところによると以前どじょうの養殖をしていたところで、餌はどじょうばかりでなく沢蟹なども食べているとか・・

 また環境が佐渡にとてもよく似ているそうですが、雪は多くて、そのときは海岸近くに出てくれば大丈夫とのこと、その場所は極めて観察しやすいところだそうです。

 今後本土へ渡ったトキはどうするのか?国からは何も言ってこなくて、報道によるといつの間にか分散飼育も決まっていきそうです。速やかに市民と相談しながら対応を考えていかなければなりません。

 昭和56年の一斉捕獲や5年前キンを失ったことによって、トキと共生するということについて、佐渡は深い反省とともに考え、行動してきました。現在は曲がりなりにも、トキの増殖を喜び、ともに生きることの大切さを実感しています。

 ここで佐渡が単なる動物園の敷地提供者だけで終わる愚を冒さないように、今後の分散飼育の予定地とされる地域がどのような地域なのか、それがトキの生育上だけの適地かどうかだけでなく、いつくしんだ娘を佐渡市民が嫁に出すのに適当と納得出来るかどうかを判断の基準としなければならいと考えています。