関川のトキ、隠岐と医療問題でテレビ会議

 佐渡市長の高野宏一郎です。

 あさ一で羽茂へトキを見に行きました。風が強かったのでで、どうかと心配しましたが、居ました。田んぼに1羽でしたが、そのうち軽自動車で農道を通りがかりの人が車から出てくると、羽ばたいて羽茂川沿いの神社の杉のてっぺんにとまりました。そのうちかなり強い風にのって、悠々と羽ばたき、林から出てきたもう1羽と赤泊側の林の向こうに消えました。

 やっぱり関川のトキは佐渡のトキのようです。あの辺で冬越しが出来るのか、関川村長教えてください。

 8日、トキのむら元気館で(財)地域社会振興財団の肝いりで、また自治医大の神田健史先生(昨年3月まで両津病院に勤務)と元副市長などのご努力で「保健、医療を通した私たちの地域づくり」と称して、佐渡島隠岐の島・西の町を結ぶテレビ会議が開催されました。

 「島」という特殊な環境の中で行われる医療の現状、課題、意見を交換、共有することで「住民」にとってのよりよい地域医療のありかたについて話し合いました。最初に隠岐の扇谷豪西ノ島町長と私の挨拶のあと、講演と全体討論が始まり、コメンテーターとしては佐渡からは石塚修両津病院長、岡崎実佐渡病院小児科部長、市の曽我久男医療課長、橋本昌子市立病院運営委員長の4人です。

 参加者も馴れないテレビ会議でしたが、神田先生の絶妙な司会で2つの自治体の住民も次第に医療に対する思いのたけを素直に述べ合いましたが、2つの島で異なる住民の感覚も目立ちました。(詳しくはCNSと佐渡テレビで・・)

 佐渡から見ると極めて貧弱な施設の西の島に比べて、佐渡の市民の医療に対する不満が大きく冷ややかでした。医療施設に恵まれている地域のこの結果は意外でしたが、最近大都市での救急車のたらい回しなどもこの延長上にあるのかと寒々しい思いでした。

 しかし島では何がなんでもたらい回しはさせない医師の覚悟と、まだ医療を大切と思う市民の心がまだまだ強いことが両島の共通項であることを確認して安心しました。行政に対する不満も多くありましたが、職員も市民ですし、今は住民も自ら医療を支える気持ちがなければ守れないこと、そして情報の共有化の重要性とそのための医師も巻き込んでの話し合いが大切であることと結論づけられました。